<209>1988年ブリスベン万博の象徴「スカイニードル」

1988 Brisbane
会場から西に離れたところに見えるスカイニードル。ブリスベン万博の象徴的なランドマークだった。 photo©️Kyushima Nobuaki

1988年ブリスベン万博の象徴

1988年ブリスベン万博の象徴といえば、「スカイニードル」であった。

観覧車の向こうにスカイニードルが見える
photo©️Kyushima Nobuaki

「スカイニードル」サウスバンクの万博会場内のほぼ中央に設置されていた。

高さ88m(1988年にちなんだ)の象徴的な塔で、金と銅のドーム状の先端部を持ち、キセノンレーザービームが毎晩最大60キロ先までブリスベンの夜空を照らした。

正式名称は「ナイト・コンパニオン(The Night Companion)」であったが、その形状から「スカイニードル (「SKYNEEDLE」(空の針)という名称が定着したという。

1962年シアトル万博のシンボルだった「スペース・ニードル」を彷彿とさせる名称である。

シアトルの「スペース・ニードル」
Space_needle_at_night by dllu, CC BY-SA 4.0

シアトルの「スペース・ニードル」とことなり、ブリスベンの「スカイニードル」にはのぼることはできず、万博を象徴する巨大なアート作品として位置付けられていた。

夜になると、塔の最上部に設置された驚異的な明るさを持つ回転式ゼノン・サーチライトが半径約60-200km先まで照らしたという。

総工費は約150万ドルかかったという。

スカイ・ニードルの万博閉幕後の運命

万博終了後、1983年に開園していた東京ディズニーランドへの移設が計画されていた。

しかし、結果、地元の有名美容師ステファン・アケリー(Stefan Ackerie)が購入し、サウス・ブリスベンの自社本部へと移転させた。

そして購入後、先端部に自社のトレードマークである虹色のリングを追加して現在のデザインとなった。

元の場所からわずか500メートル移動しただけで、現在もサウス・ブリスベンのランドマークとして立っている。

現住所はエドモンドストーン・ストリート16番地(South Brisbane)。

2002年にブリスベン市の地域遺産に登録されている。

2015年に不動産開発会社プラデッラ・グループに売却され、12階建ての集合住宅に組み込まれる形で保存されている。

この「スカイニードル」であるが、現在地元では「スカイニードル」という名前より、「ステファンの塔(Stefan’s Tower)」として知られいるという。

現在のスカイ・ニードル

実際に行ってみた。

万博会場や、川の対面のビルからも見えるが、近くの公園などからみるとやはりちょっと異様だ。

市街地にいきなりニョッと突き出ている。

会場から西に離れたところに見えるスカイニードル。ブリスベン万博の象徴的なランドマークだった。
photo©️Kyushima Nobuaki

移設されて住宅街に立つスカイニードル。ブリスベン万博の象徴的なランドマークだった。
photo©️Kyushima Nobuaki

移設されて住宅街に立つスカイニードル。ブリスベン万博の象徴的なランドマークだった。
photo©️Kyushima Nobuaki

移設されて住宅街に立つスカイニードル。ブリスベン万博の象徴的なランドマークだった。
photo©️Kyushima Nobuaki

近くに行くとマンションと一体化しているように設置されているのがわかる。

そのマンションの名称も「スカイニードル」になっている。

スカイニードルとスカイニードル・レジデンス
photo©️Kyushima Nobuaki

スカイニードルとスカイニードル・レジデンス
photo©️Kyushima Nobuaki

スカイニードルとスカイニードル・レジデンス
photo©️Kyushima Nobuaki

スカイニードルの根本部分
photo©️Kyushima Nobuaki

スカイニードルの根本部分
photo©️Kyushima Nobuaki

スカイニードル・レジデンスのエントランス付近
photo©️Kyushima Nobuaki

スカイニードルの根本部分
photo©️Kyushima Nobuaki

移設されて住宅街に立つスカイニードル。
photo©️Kyushima Nobuaki

スカイニードル・レジデンスに設置されたパネル
photo©️Kyushima Nobuaki

そこには下記のような表示板がある。

翻訳すると次のようになる。

スカイニードル
(”The Night Companion” (ザ・ナイト・コンパニオン 夜の伴侶))スカイニードルは、アーティストのチャールズ・サザーがブリスベン万博(1988年)のために制作した数々の彫刻作品の一つで、ブリスベンの街を象徴する存在となりました。1988年4月30日から10月30日までの6ヶ月間、サウスバンクの元の場所に設置され、万博のランドマークとして輝きを放ちました。当時「ザ・ナイト・コンパニオン」と呼ばれていたスカイニードルは、万博終了後、東京ディズニーランドへの移設が予定されていました。しかし、移設前に地元の著名人であるステファン・アッケリーがこの象徴的なモニュメントを購入し、現在の場所に移設しました。現在もサウスブリスベンのスカイラインを見下ろすようにそびえ立っています。

2020年、プラデッラ・グループはこの場所の再開発に際し、スカイニードルの基部を再び一般公開することで、スカイニードルを再び人々の目に触れるようにしました。改修工事はRCCビルダーズが担当しました。

スカイニードルはエキスポ88の記憶を今に伝える記念碑であり、この地域の発展の証でもある。

プラデッラ

登れるわけでもない、なんら機能のない、万博で作られた「彫刻」が、このように40年ほどたった今もまだ現存しているというのは、ある意味奇跡と言ってもいいのかもしれない。

 

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