<219>慶應義塾のガリバー展と博覧会

1989 Yokohama
展覧会場入り口のサイン。 photo©️Kyushima Nobuaki

『ガリヴァー旅行記』300年展

現在、東京・三田の慶應義塾ミュージアム・コモンズ(慶應義塾大学三田キャンパス東別館)で、

『ガリヴァー旅行記』300年
ガリヴァーと奇想天外!ワンダーランド
-18世紀イギリスのはじける好奇心(キュリオシティ)

という展覧会が開催中である。

慶應義塾大学 三田キャンパス 東門
ミュージアム・コモンズはこの左手少し行ったところにある
photo©️Kyushima Nobuaki

ミュージアム・コモンズから見た慶應義塾大学三田キャンパスの様子
photo©️Kyushima Nobuaki

会期は2026年6月1日ー7月30日(土日祝休館)。11:00–18:00開館。

展覧会のホームページによると、次のようにある。

300年にわたって世界中の読者の心をざざめかせてきた『ガリヴァー旅行記』。ユーモラスかつ強烈にシニカルなガリヴァーの、変幻自在な視点、あらゆるものを多義的に、あらゆる角度から見てみようとする好奇心、そこから出ずる想像と創造の大きな広がり—『ガリヴァー旅行記』の旅の面白さはこうした点にあります。鎖国中の日本にも来てしまう主人公の奇想天外な冒険と、そこに秘められた作者スウィフトのメッセージを、近代を歩み始めたばかりの人間社会の相貌とともにご覧ください。

慶應義塾ミュージアム・コモンズ入り口サイン
photo©️Kyushima Nobuaki

展覧会場入り口のサイン。
photo©️Kyushima Nobuaki

展覧会場入り口のサイン。
photo©️Kyushima Nobuaki

会場には『ガリヴァー旅行記』に関する様々な貴重な資料が展示されている。

『ガリヴァー旅行記』はアイルランド出身のジョナサン・スウィフト(1667-1745)による小説である。初版の出版は1726年。

子供向けの絵本などでは、小人の国へいったことが取り上げられているが、実はガリバーはいくつもの国に行っており、それがそれぞれ痛烈な風刺となっている。

構成は下記のようになっている。

第一篇 リリパット国渡航記(小人の国)

第二篇 ブロブディンナグ国渡航記(巨人の国)

第三篇 ラピュータ(天空の城)、バルニバービ、ラグナグ、グラブダブドリッブおよび日本への渡航記

第四篇 フウイヌム国渡航記(種族的カースト制度の国、ヤフーと呼ばれる邪悪で汚らしい毛深い生物も登場)

日本にも来ているというのも面白いが、実際にスウィフトが日本を訪れた事実はなく、想像で書いたらしい。

天空の城ラピュータなどは宮崎駿のアニメでその名称が使われていたので有名だろう。

しかし、この展覧会ではこの『ガリヴァー旅行記』が決して子供向けではなく大人が読むのに十分過ぎるほど値することがよく理解できる。

展覧会場の様子。
左奥の絵はジェームス・キルレイ
『ガリヴァーとブロブディンナグの王』
photo©️Kyushima Nobuaki

『ガリヴァー旅行記』と日本 の展示コーナー
photo©️Kyushima Nobuaki

展覧会場の様子。
photo©️Kyushima Nobuaki

『ガリヴァー旅行記』と博覧会

さて、この『ガリヴァー旅行記』で思い出すのが1989年に開催された横浜博覧会である。

略称「YES’89」と呼ばれたこの博覧会は1989年3月25日-10月1日まで横浜市のみなとみらい21地区で開催され、130万人超の来場者を記録した。
会場面積は69ヘクタール。
横浜市制100周年・横浜港開港130周年を記念して開催された。

ちなみにYESはYokohama Exotic Showcaseの略である。

そして、この横浜博覧会では「三井・東芝ガリバー館」 (三井グループ・東芝グループ)というパビリオンがあったのである。

巨大なガリヴァーが形取られたパビリオンで、『ガリヴァー旅行記』がテーマとなっており、立体映像が展開されていた。

いまでもYouTubeなどでその映像を垣間見ることができる。

世界的に有名な『ガリヴァー旅行記』ともなれば、博覧会でそれをモチーフにしたい、と思うプロデューサーがいたとしても当然、といえよう。

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