東京・六本木で開催中のルーヴル美術館展
現在、東京・六本木の国立新美術館にて
ルネサンス
という展覧会が開催中である。
会期は2026年9月 9日ー 2026年12月13日。
ポスターのビジュアル等になっているのは
レオナルド・ダ・ヴィンチの
1490–1497年頃
である。

ルーヴル美術館展 入り口付近のサイン
photo©️Kyushima Nobuaki
早速行ってみた。

六本木ミッドタウンに設置されたルーヴル美術館展のサイン
photo©️Kyushima Nobuaki

六本木ミッドタウンに設置されたルーヴル美術館展のサイン
photo©️Kyushima Nobuaki

六本木ミッドタウンに設置されたルーヴル美術館展のサイン
photo©️Kyushima Nobuaki
ルーヴル美術館とのプロジェクトの想い出
ルーヴル美術館といえば、筆者も思い出深い美術館である。

ルーヴル美術館 外観 2025年3月
photo©️Kyushima Nobuaki
1990年代、当時現役で働いていた会社で、ルーヴル美術館の各ギャラリー内解説パネルの日本語版の協賛と制作を担当した。
当時は日本企業でもメセナ活動がさかんで、このプロジェクトには東芝国際交流財団が協賛していただいた。
そして翻訳に関しては、高階秀爾先生のところに監修をお願いに行き、高階先生とその門下の方々のご尽力を得ることになった。
ルーヴル美術館にも何度か出張に行き、ルーヴル美術館の方も何度か来日された。
当時のミシェル・ラクロット館長(在任期間1987-1994)や、ピエール・ロゼンバーグ館長(同1994-2001)、アンリ・ロワレット館長(同2001-2013)、そして広報・メセナの責任者だったクリストフ・モナン(Christophe Monin)氏などとお会いし、打ち合わせをして実現したこのプロジェクトは筆者にとっても思い出深い。
このプロジェクトが1993年に横浜美術館で開催された展覧会のプロジェクトにも引き継がれていった。
現在でもルーヴル美術館のリシュリュー翼の壁面には筆者の働いていた会社の名前が刻印されている。(2025年3月再確認)

ルーヴル美術館リシュリュー翼に刻印されたメセナに貢献した企業リスト
photo©️Kyushima Nobuaki
ルーヴル美術館展 ルネサンス
美術展は最近人気になっている。
入場料もコロナの頃以降相当に上昇しているイメージであるが、それでも入場者数は増えているように感じる。
今回も混雑の情報を得て、一番ゆったりと観れるだろう平日の朝一の時間を狙って開館(10:00)の20分前に会場に着いた。
しかし、すでにそこそこの列ができていた。
入場すると、そこはもうルーヴル美術館の雰囲気である。
今回は写真撮影は一切許可されていない。
本家のルーヴル美術館では写真は基本的に許可されているが、たぶん混雑が予想されるので危険ということもあるのだろう。
アルブレヒト・デューラー『サイ』(1515)、ルカス・クラナーハ(父)『三美神』(1531)、サンドロ・ボッティチェリ『5人の天使に囲まれる聖母子』(1470頃)などを楽しみつつ、最後のレオナルド・ダ・ヴィンチ『女性の肖像』へと進む。
ここは、先日の上野の森美術館のゴッホ展の時のように、ギャラリー内に並び列を作るようになっている。
この列に並ぶと間近で鑑賞することができる。
せっかくなので並んでみたが、10分少々で最前列まで進むことができた。
実は、この作品、昨年フランス、スペイン、英国に旅行に行った際、ルーヴル美術館にも訪れ、見た作品である。
ただ、ルーヴル美術館では『モナリザ』や『聖アンナと聖母子』、『岩窟の聖母』など、レオナルドの作品だけでも名品揃いで忙しく、残念ながらこの作品をじっくり鑑賞する時間はとれなかった。
(この作品はドゥノン翼1階の『モナリザ』の部屋の近くのグラン・ギャラリーの、『聖アンナと聖母子』と『岩窟の聖母』の間にあった記憶がある。)

レオナルド・ダ・ヴィンチ『モナリザ』(ルーヴル美術館)
photo©️Kyushima Nobuaki

レオナルド・ダ・ヴィンチ『岩窟の聖母』(ルーヴル美術館)
photo©️Kyushima Nobuaki

レオナルド・ダ・ヴィンチ『聖アンナと聖母子』(ルーヴル美術館)
photo©️Kyushima Nobuaki
そこで今回、改めてじっくりと楽しむことができた。
今回、レオナルド・ダ・ヴィンチ『女性の肖像』をフィーチャーし、それに関連する作品の展示とともに、解説映像も提供してくれているが、展覧会はこのようにキューレーションしてもらえるところに良さがあり、ありがたい。
レオナルド・ダ・ヴィンチと万博
さて、レオナルド・ダ・ヴィンチと万博ということでいうと、昨年開催された、2025年大阪・関西万博のイタリア館に、レオナルドの発明などが記された「アトランティコ手稿(Codex Atlanticus)」が展示されたことが思い出される。
4/13-7/13と、7/13-10/13で展示を切り替え、それぞれ2枚ずつ展示されたものである。
この話は、メディアでも取り上げられ、評判になっていた。

2025年大阪・関西万博イタリア館
photo©️Kyushima Nobuaki
それでは、過去の万博ではどうだったのだろうか?
1933年シカゴ万博
調べてみると、1933年シカゴ万博では、レオナルドの手稿スケッチをもとに立体化された復元模型が出展されたようだ。
この万博の「Hall of Science(科学館)」において、イタリア政府出展の一環としてダ・ヴィンチのスケッチ(糸車など)をもとに制作された機械模型が展示されたらしい。

1933年シカゴ万博科学館(Hall of Science)

1933年シカゴ万博科学館(Hall of Science)
西入り口(West Entrance)
さかのぼって調べてみたが、現時点ではこの1933年が万博でレオナルド・ダ・ヴィンチが取り上げられた最初のようである。
2015年ミラノ万博
では、レオナルドの出身地(フィレンツェ共和国ヴィンチ村)であるイタリアで行われた2015年ミラノ万博ではどうだっただろうか。
この時は、ミラノ万博の開催にあわせたEXPO2015の公式文化プログラム「Expo in Città」の中心事業として、王宮(パラッツォ・レアーレ)で、イタリア史上最大級となる大規模回顧展「レオナルド・ダ・ヴィンチ展(Leonardo 1452-1519)」が開催された。
その展覧会では、今回来日している、『女性の肖像』(通称:美しきフェロニエール)をはじめ、『洗礼者ヨハネ』『ドレイファスの聖母』などの真筆絵画や素描(『ウィトルウィウス的人体図』など)を含む100点以上の作品が一堂に会したという。
また、ミラノのアアンブロジアーナ図書館や会場周辺のプログラムにおいて、『アトランティコ手稿』から選ばれたページが特別公開された。
現在の調査では以上となる。
こうしてみると、2025年 大阪・関西万博のイタリア館での展示は、万博会場内で、公式パビリオン内で、レオナルド・ダ・ヴィンチの真筆が展示された、ということでいうと「万博で初めて」と言える可能性があるようだ。

